あいち資源循環ナビ 愛知環境賞

2020年 銀賞日本モウルド工業株式会社

パルプモウルドのパイオニアとしての脱プラスチックへの貢献~紙製緩衝材、超軽量パレット「ロジパレ」の製造~

連絡先

日本モウルド工業株式会社

安城市三河安城町2丁目20番地1
TEL :0566-76-3101
http://www.mold.co.jp/

受賞のポイント

古紙を原料としたパルプモウルドのパイオニア企業として製造技術の確立や新製品の開発により業界をけん引するとともに、日本の古紙利用率の向上に寄与したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価された。

概要

日本モウルド工業株式会社は、1956年に鶏卵包装用フラット容器に日本で初めて「パルプモウルド」の製造技術を採用した。

その後、製品開発、大量製造設備開発、急速乾燥技術を確立し、大量生産化を成功させ、パルプモウルド製造技術のパイオニアとして業界の発展を60年以上にわたりリードするとともに、日本国内でのトップシェアを誇っている。

近年では、海外輸出の増加や脱プラスチックに対応するため、パルプモウルドの技術を応用した、100%古紙からなる超軽量パレット「ロジパレ」の開発に成功し、脱木材・脱プラスチック素材への転換に貢献している。

先駆性・独創性

パルプモウルドは、新聞紙や段ボール・牛乳パック等の古紙を原料とし、成型時に接着剤や糊を用いないため、使用後も再資源化でき、また、焼却しても有害物質を排出しない。

当社では、製品設計や加工データ作成から金型製造までを社内で一貫して行っており、鶏卵、青果物用や精密機器用の緩衝材の他、化粧品用パッケージ等多種多様なニーズに対応したパルプモウルド製品を開発している。

また、当社が開発した「ロジパレ」は、パルプモウルドを使用することで、廃棄物の削減・環境資源の保護に貢献するだけでなく、軽量(約4kg)で、十分な強度(耐圧試験で約3t)を有し、また、撥水加工を施し、扱いやすい製品となっている。

環境負荷低減効果

 

100%古紙を原料とするパルプモウルド製品は、プラスチック製のものと比較すると、製造・輸送段階のCO₂排出量で、約77%の削減効果がある。

1970年当初34%程度であった日本の古紙利用率は、2018年には約64%に増大しており、当社のパルプモウルドは、古紙の利用促進に貢献している。