あいち資源循環ナビ 愛知環境賞

2005年 金賞新日本製鐵株式会社名古屋製鐵所

中部における使用済み容器包装プラスチックのリサイクル事業

連絡先

新日鐵住金株式会社名古屋製鐵所 エネルギー・資源化推進部資源リサイクル室

東海市東海町5-3
TEL :052-603-7944

受賞のポイント

世界初の「コークス炉化学原料化法」の開発、事業化により、現在、全国の容器包装リサイクル制度に参加して回収される約28万トンの使用済み容器包装プラスチックのうち約40%を有効利用し、そのリサイクルに多大な成果を挙げている点が高く評価されました。

概要

廃プラスチックの高度リサイクル技術は、廃棄物問題を解決するため新たに社会制度化された「容器包装リサイクル法」(H12年度施行)の根幹を支える技術です。現在、全国の自治体の約53%(H15年度実績)が容器包装リサイクル制度に参加して同年28万トンが収集され、そのうち約40%は当社が世界で始めて技術開発した「コークス炉化学原料化法」により有効利用されています。中部圏においても愛知県を中心に年間5万トンが収集され、そのうち4万トンを当所で引き受け有効利用されています。

先進性・独創性

廃プラスチックのケミカルリサイクルには600度以上の熱分解、高温分解ガス中の有害成分(特に塩素)の無害化、分解された炭化水素成分(カーボン、油、ガス分)の適性利用が必要です。

そこで製鉄所の既存設備であるコークス炉機能を利用し、廃プラスチックを油・炭化水素ガス・コークスとして100%有効利用するシステムを開発しました。既存プロセスの生産機能を阻害することのない利用技術開発のポイントは、①コークス強度を損なわない事前処理(異物除去、造粒)と装入方法、②熱分解ガス中の有害塩素を未利用アンモニアを活用し塩化アンモンとして固定化、③プラスチック由来の熱分解油を石炭由来のタール・軽油と同等に科学原料化することです。

環境負荷低減効果

成形品1kg当り評価量(未使用エネルギー回収量)
[回収エネルギー]34,550kJ/kg(8,255kcal/kg)

年間4万トンのプラスチックリサイクル処理時の省エネルギー量
[省エネルギー量]1,313TJ/Y(314Tcal/Y)
*成品収率95%前提
※石炭量に換算[30,730kJ/kg-coal(7,340kcal/kg-coal)]すると年間4.3万トンの省資源効果に相当。

啓発効果

これまで当所で事業開始した以降、全国的に配置されている当社製鉄所インフラを活用することで全国普及を実現してきました。今後、企業・市民・行政・再生利用のそれぞれの役割を示した社会制度が維持される循環型社会を目標とした取り組みがある限り、このような背景が整った諸外国にも技術供与/普及されるものと考えています。

リサイクルシステム全体フロー