既設雨水桝を活用した
浸透桝改良技術 「桝スルー工法」
株式会社山越 営業部
名古屋市西区則武新町1-3-5
TEL :052-571-8977
既存の浸透桝を開削するというシンプルで高いアイデア性を持ち、かつ、実用的な工法を開発したことにより、都市部における水循環の改善に対する効果が期待できる点が評価された。
都市部では、地面の大半がアスファルトに覆われ、土の保水・遊水機能が大きく低下しており、水の循環機能が大きく阻害されている。桝スルー工法は、既設の雨水桝を利用し、低コスト、短時間で雨水が浸透するよう桝を改良する。
①桝の底部に円形の開口部(φ100)を設ける。
②開口部から地下へ向かって掘削する。(深さ:50~200cm 粘土層を突き抜ける)
③土圧にも耐えうる浸透フィルターを設置し、蓋を被せて完成。
・浸透桝に改良することにより「水循環」が改善される。
【水循環の効果】Ⅰ.雨水流出が抑制され、都市型洪水が減少 Ⅱ.地下水が潤い地盤沈下防止 Ⅲ.湧水の増加
従来はコンクリートやプラスチックなどの成型品を開削工事により既設の「浸透しない桝」と入れ替えしていた。
「桝スルー工法」は既存の桝を改良し「即席浸透桝」を作成する工法。
従来の浸透桝は年月が経つとフィルター部分が土圧により目詰まりし、浸透機能が経年と共に低下。
「桝スルー工法」のフィルターは筒状になっているため定期的に筒の内側から清掃することにより目詰まりを防ぎ、浸透機能を維持することが可能。
「桝スルー工法」は筒状フィルターを桝の底部から約5cm立ち上げることにより、底部に落ち葉、ゴミが堆積しても排水可能な構造。
◇浸透量について(フィルター深さ1mの場合)
・微高地 ………371ℓ/時間
・台地・段丘 ……127ℓ/時間
・低地 ………… 32ℓ/時間
◇1日当たりの標準施工箇所は5か所。
◇既設桝と入れ替えの場合、取壊した既設桝(Coガラ)や掘削に伴う土砂が産業廃棄物として発生するが、当該工法を採用することによりこれらを低減させることができる。