あいち資源循環ナビ 愛知環境賞

2013年 名古屋市長賞株式会社アビヅ

自動車シュレッダーダスト(ASR)を有効利用した製鋼副資材の製造

連絡先

株式会社アビヅ

名古屋市港区昭和町14-24
TEL :052-619-6600
 http://www.arbiz.co.jp/

受賞のポイント

リサイクル困難物であった自動車シュレッダー軽量ダストと、鉄の表面研磨作業等で発生した鉄粉を混錬・成形させ、それを高炉製鉄所における飛散防止剤として再資源化し、廃棄物の最終処分量の削減に大きく貢献したことが高く評価された。

概要

ASR(Automobile Shredder Residue)※の主な構成は鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、ガラス、セラミックス、合成ゴム、硬質プラスチック、発砲ウレタン、不織布等の混合物であるが、シュレッダーにて破砕後、分離分別を徹底することで、素材毎に再資源化されている。

<ASRの選別方法>
①鉄を磁石にて回収 ②風力選別及び集塵機にて発砲ウレタン、不織布等を回収 ③残りの非鉄金属とガラス、セラミックス、硬質プラスチックの混合物を重液選別にて比重ごとに回収。

ASRから回収した金属以外のプラスチック類は、集塵機にて回収された軽量ダスト(発砲ウレタン、不織布等)と重液選別によって回収された重量ダスト(インパネ周りやヘッドライトのような硬質プラスチックと合成ゴム類)の2種類がある。
重量ダストに関しては破砕後にプラスチック還元剤として電炉へ販売。残った軽量ダストは従来RPFとして製紙用のボイラー燃料にしていたが、塩素濃度が高いことと、製品中に鉛の含有が認められたことにより燃料化の継続を断念。

今回、鉄粉と混錬・成形することで、高炉製鐵所にて転炉及び排滓時(スラグの取出し)に溶けた鉄(湯)の飛散防止及び保温のため使用されるフォーミング抑制剤としての用途を開拓した。

※ASRとは、エアバッグ、タイヤ、バッテリーなど法で定められた事前選別処理品目の回収が行われた後、発生する自動車由来のシュレッダーダスト(破砕くず)のこと。
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先駆性・独創性

①日本で初めて処理困難物であるASR軽量ダストの分離合成による製鋼副資材製造技術の開発に成功し、月間750t前後の処理販売実績を有し、事業化している。年間で約7,000tの軽量ダストを再資源化している。

②日本全国から同業他社及びASR再資源化工場の方々が弊社の製鋼副資材製造技術の見学に来社されており、本処理技術の全国展開によって年間12万4,000t発生する軽量ダストの全量リサイクルが可能。

③廃自動車~自動車部品への循環型リサイクルシステムの構築

環境負荷低減効果

①従来の焼却炉を使用したサーマルリサイクルでは焼却後の残渣(30~40%程度)が埋立処分されていたが、フォーミング抑制剤にてリサイクルされた場合は最終処分はほぼゼロになり、最終処分場の延命につながる。
年間約50,000tの最終処分量の削減。

②従来のペーパースラッジを使用したフォーミング抑制剤に比べて同効果で使用量が約半分になり製鐵コストの削減と最終処分場の延命、廃プラスチック原料を使用している為CO2排出量カウントの削減が可能。