あいち資源循環ナビ 愛知環境賞

2015年 優秀賞豊川宝飯地域農業研究・普及協議会

地域の未利用資源を活用した食品残さ飼料化プロジェクトによる高品位な豚肉生産

連絡先

豊川宝飯地域農業研究・普及協議会

豊川市大木町鑓水 321-2 ひまわり農業協同組合
TEL :0533-93-5118

受賞のポイント

食品残さの種類ごとに最適な飼料利用の手法を検討し、幅広い食品残さを有効利用した高品位な飼料の製造手法を確立したことは、資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

概要

様々な食品残さを有効利用するために、食品残さの種類ごとに最適な飼料利用の手法を検討実験し、幅広い食品残さを利用した飼料製造の手法を確立した。

食品残さの成分に応じた前処理、配合を行い、発酵処理し液体の状態で給餌を行うことで安定した品質の飼料製造が実現できている。

食品製造業者、廃棄物処理業者、飼料製造業者、畜産農家、食肉処理業者、食肉販売店を含む地域全体のネットワークを構築し、それぞれの構成事業者が役割を分担することにより従来未利用だった食品残さを有効に活用する地域循環が確立でき、オレイン酸含量が高く、すっきりとした味わいで高品位の豚肉「豊川エコポーク」が生産されている。

豊川宝飯地域農業研究・普及協議会

先駆性・独創性

液状飼料の生産体制

地域全体で連携を行い、集中生産することにより小規模農家においても食品残さを利用した液状飼料を使用できるようになった。
本取り組みでは、食品残さの加工工場、飼料の配合工場、畜産農家が連携しそれぞれの役割を分けることによりこれらの問題点を解消した全国的にも珍しい画期的な取り組みである。それぞれが役割分担を行うことにより機器の導入コストを抑制するとともに、取り扱い手法の確立によりさまざまな種類の食品残さの利用が可能となった。

食品工場での残さオンサイト処理技術

腐敗しやすい食品残さを排出された食品工場で保存加工を行うことにより飼料としての利用が可能となる。 運搬効率やハンドリングを改善でき、食品残さの利活用の際に大きな比率を占める運搬コストを抑えることができた。

野菜くず、もやしの搾りかす等未利用残さの積極的活用

適度な野菜の添加によりカロリーのコントロールが可能となり、肉質の向上が認められることがわかった。肉質の向上により農家の販売単価が上がるため、野菜を活用した飼料の配合を行なうこととなった。
野菜くずの利用は未利用資源の有効活用ができるだけではなく農家の所得向上にもつながり、食品残さ利用の液状飼料使用に対する意欲向上につながっている。

豊川エコポークの販売状況

環境負荷低減効果

食品残さを飼料として利用することにより、輸入穀物の使用量を低減でき、資源の有効活用を図ることができている。今回の取り組みでは1日あたり12トンの液状飼料を製造しており、このうち約60%の原料が食品残さ由来であり、食品残さの利用量を配合飼料に換算すると1日あたり約1.6トンとなる。養豚の配合飼料原料はほとんどが輸入穀物であるため、年間で約600トンの輸入穀物を代替できたこととなる。

従来使用活用が十分に行われていなかった野菜くず、ジャガイモのむき皮、もやしくずの飼料化を実施し、飼料として活用を行っている。特に、焼却する際にエネルギーが多く必要であり、堆肥原料としても適さない高水分の食品残さを利用することが可能となった。食品残さの使用量は1日5トン程度であり、年間では約1500トンの食品残さを飼料原料として利用し、その分焼却や堆肥として利用されるものを有効活用できた。

食品工場でのオンサイト処理により運搬頻度を低減し運搬に伴うエネルギーを低減することができた。