マテリアル♪ケミカル♪サーマル♪
ひで君なに歌ってるんだ?
え?のぶ兄知らないの?マテリアル♪ケミカル♪サーマル♪
知らないよー。いえ助この歌知ってるか?
(…知らない…)
イジワルしないでひで君、教えてくれよー。
ごめん、ごめん。マテリアル♪ケミカル♪サーマル♪は、実は歌じゃなくてリサイクルするときの3つの方法のことだよ。
へえ、初めて聞いたよ。順番に教えてくれよ。
じゃあ、プラスチックを例に説明するね。まずマテリアルリサイクルは、プラスチックごみをプラスチックのまま原料にして新しいプラスチック製品を作るリサイクル方法のことを言うんだよ。
ムズかしそうだな、一体どういうことなんだ?
細かく砕いて、きれいに洗って、種類[しゅるい]ごとに分けて、フレークというプラスチック原料にしたり、フレークを熱で溶かして、つぶ状のペレットという原料にした後、もう一度プラスチック製品にすることなんだ。
なるほど、プラスチックごみがもう一度プラスチック製品[せいひん]として生まれ変わるんだな。
そうそう。台所用洗剤[せんざい]のボトルや服、公園のベンチなど見渡すとたくさんのマテリアルリサイクル製品[せいひん]があるんだよ。
いろんなところで使われているんだな。
(…残したご飯をおにぎりにすることと同じかな…)
ちょっと違うんじゃないかなー。
次にケミカルリサイクル♪
もう、歌わなくてもいいよ。
ケミカルリサイクルは、捨てられたプラスチックを化学的に変化させて別の資源に変化させることを言います。
おお、化学的に!専門的だな。
プラスチックは、主に炭素[たんそ]と水素[すいそ]でできています。もともと石油から作られているからね。
(…おにぎりは、ご飯とのりと塩でできてる…)
そこで、プラスチックに化学反応を起こして、ガスにしたり油にしたり、燃料[ねんりょう]にしたりするんだよ。
なるほど、化学か。
最後にサーマルリサイクル。プラスチックごみを燃料にしたり、燃やした熱や蒸気をエネルギーとして利用したりするんだ。
(…焼きおにぎり…)
なんだ燃やすだけか。
ちがうちがう。ごみを燃料やエネルギーとして利用するから資源の節約になって環境にやさしいんだよ。
そういうことね!
(…マテリアル♪ケミカル♪サーマル♪…)
プラスチックのリサイクル(再利用)には3つの方法がある。
マテリアルリサイクル プラスチックごみをプラスチックのまま製品にする。
ケミカルリサイクル 化学的に変化させて、化学原料(ガス・油など)にする。
サーマルリサイクル 燃料や熱エネルギーに変える。
服などに使われる「フリース」素材も、プラスチックをマテリアルリサイクルしてできている。
洗剤のボトルや公園のベンチなど様々なものがリサイクルされたプラスチックからできている。
プラスチックを含むごみと燃やす時に出る熱が市民プール(温水)や浴場などの熱源として使われることもある。